20年ほど前に住んでいた賃貸マンションは、見晴らしが良くてとても気に入っていました。
今回は、そのマンションで私が体験した「お隣さんの騒音問題」が、ちょっと変わった方法で解決したお話をシェアしたいと思います。
お隣に幸せそうなカップル
当時住んでいた賃貸マンションは見晴らしが抜群で、とても気に入っていました。ある日若いカップルが隣に引っ越してきました。

隣に引越してきました。当分バタバタお騒がせすると思いますが
よろしくお願いします
照れくさそうに挨拶に来てくれたお二人は、とても感じが良く、好印象でした。
引越し後の荷解きは本当に大変ですし、大きなものや重いものを動かすのは体力勝負。何度か引越しを経験している私には、その大変さがよく分かり、当分の間バタバタなんて当たり前だと思っていました。
夜に響く音
お引越しの挨拶から1週間も経たないうちに、あることが起こりました。
ベランダの窓を開けて網戸で過ごすことが多い、さわやかな季節でした。夜23時を過ぎた頃、隣から電動ノコギリで木材を切っているような音や、「トントントントン」と何かを打ち付ける音が聞こえてきました。

新しいお部屋に合う棚でも作っているのかな?
最初はそう思っていました。
しかし、その日から毎日ではないものの、決まって夜遅くに「ギュイーン、トントントントン」という音がするようになったのです。
エスカレートする問題
ある日はベランダでカップルが激しく喧嘩しているような声が響き渡り、ビビりな私は「大丈夫かな?」と心配になりました。
2か月近く経っても、夜の電動ノコギリのような音やトントン音は続いていました。

いったいどんな壮大な作品を作っているんだろう?
我が家の睡眠にも影響し始め、さすがに困っていました。
廊下で会えばにこやかに挨拶する間柄でしたが、「夜間の音をもう少し控えてもらえませんか?」と要望を伝える勇気はありませんでした。管理会社に相談することも、かえって事態が悪化するような気がしてできませんでした。
限界を迎えた時に浮かんだ言葉
睡眠不足と気持ちを表現できないモヤモヤ・イライラで、どんどん自分に腹が立ってきました。
「どうしたら良いのだろう。お気に入りのこの部屋から引っ越すしかないのかな」
そう思った時、頭にポンとある言葉が浮かびました。
「簡単なことだよ。お隣さんも私も幸せになればいいんだよ」
え??この言葉を思いついた自分にびっくりしました。
「いやいや、この状況で幸せってそんなの無理だよ。何言ってんの」
と自分にツッコまずにはいられませんでした。
するとまた次のポンがやってきました。
「お隣さんがもっと素晴らしい物件へ2人仲良く引っ越せたらいいよね?そうすればお互いに幸せになれる」
実験を開始する
私は寝不足でとうとうおかしくなってしまったのかと思いました。でもふと「そんな都合の良いことが起こったらいいよねぇ」とも思いました。
お互いの幸せに向けて実験を開始することにしました。馬鹿げていると思いつつも、本当にそうなったら面白いなという軽い気持ちで。
私が唱えた言葉
- お隣さんが理想にピッタリの素敵な物件を見つけることができ、二人が仲良く過ごせたらいい
- 私はこの部屋からの大好きな眺めを、これからも見られたら嬉しい
- お隣さんも我が家もマンションの皆様も、気分よく幸せになれたらいい
この言葉を思いついた時に唱えるだけ。たったこれだけ。回数は決めていませんでした。
気を付けていたポイント
- 自分が気分の良い時に行う
- 相手の幸せを願う
- 叶った時の良い気分を、今味わう(リラックスしてイメージする)
- 絶対にそうなるべきだと執着しない(そうなったらいいな~くらいの軽い気持ち)

最初はなかなか難しかったです。睡眠不足でイライラしていましたから。でも相手を貶めることではないし、何かを無理やりコントロールすることでもない。すぐに始められてお金もかからない。誰にも迷惑をかけない。
驚きの結果
最初の騒音から半年程経ち、お隣さんが転居の挨拶に来られました。今回は女性がお一人で。

縁があって、ちょうど良い二世帯の戸建て物件が見つかったんです。
短い間でしたがお世話になりました。

それは良かったですね♪
嬉しそうにおっしゃっていたお顔は幸せそのもので、心から本当に良かったと思いました。
そして、私もゆっくり眠れる夜が来る。お互いに幸せ。
たまたまお二人が引き寄せた、良い物件に巡り合えるタイミングだったのかもしれませんが、時期的に実験の効果があったんじゃないかな~と思っています。
ちなみに、騒音の元になっていたかもしれない壮大な作品?がどうなったかは知る由もありません。
この方法のポイント
この方法は特別な道具など何も必要ないので、やること自体はすぐにできて簡単です。
強いて言えば「迷惑と感じている人の幸せを願うこと」に抵抗を感じるかもしれません。
でも、抵抗があるなら心から願わなくてもいいんです。言うだけ。唱えるだけ。
心を込めても込めなくても、結果に差はないと感じます。今までこの方法を数回試しましたが、心を込めないバージョンも、相手が幸せになってちゃんと叶っています。
※即効性はありませんでした。実験を始めてから引越しまで約4か月。騒音が始まってからだと引越しまで約半年でした。
さいごに
その後、願望実現は過去完了形で「すでに叶った前提」で行うと効果があると知りました。20年前はそんなことを知らなくて、過去完了形ではなかったけれど、なんとかなりました。
同じような問題で悩んでいる方のお役に立てましたら幸いです。
この方法が必ずしも全ての状況で効果的だとは思いませんが、一つの体験談として参考にしていただければと、記憶をたどりながら書いてみました。何より、お互いの幸せを願うという気持ちは、自分自身の心の平安にも繋がったように思います。